今朝の新聞チラシに
『耐震等級最高3の家とは』
と、
堂々と大きな文字で出している大手住宅会社・・・?
もういい加減に、
こんな当たり前のことを『売り』にするの止めませんか!
こんな当たり前のことで、
「この会社なら安心できそう!」なんて思い込むの止めたほうがいいですよ!(勉強不足も甚だしい)
理由
▼過去の類似記事にも書いていますが…
2011/06/03 1000万円均一住宅?
http://youyou88.hamazo.tv/e2648199.html
2011/02/02 “建築基準法”が保障するのは“最低の基準”なんです
http://youyou88.hamazo.tv/e2467427.html
建築基準法の基準は最低限の基準です。
とくに1981年に定められた
新耐震基準では(→
日本建築学会新耐震基準について)
新耐震基準の目標は,地震によって建物がこわれないようにすることではなく,
建物の倒壊を防ぎ「建物を使う人の安全を確保する」ことを目標としています。
つまり、
数百年に一度発生する地震(東京では震度6強から震度7程度)
の地震力に対して倒壊や崩壊はしないが、損傷をうける可能性はあるというものです。
そして品確法で定められた耐震等級は、
等級1 建築基準法同等
等級2 建築基準法の1.25倍の建物強さ
等級3 建築基準法の1.5倍の建物強さ
耐震等級にはいくつかの基準があるが、筋違い(すじかい)で表現すると下図のようになります。
図を見て、随分と筋違いの量が多くて安心と思わないでください。
品確法の耐震等級は全国一律の基準だが、
東海地震が警告されている静岡県は、独自に『静岡県建築構造設計指針』がある。
それによると、
『静岡県地震対策地質条件図』で比較的地盤の安定した第1種地盤と第2種地盤の地域では、建築基準法で定められた必要筋違い量の
1.32倍を入れなければ建築確認が得られないことになっている。(軽く等級2を超えている)
特に地盤の悪い第3種地盤の地域では、
1.98倍の筋違いを入れなければならないのである。
等級3が建築基準法の1.5倍だが、静岡県内の地盤の悪い地域では黙っていても
建築基準法の2倍の強度にしなければ建築確認が得られないのである。
だから『耐震等級最高3の家』をアピールしようが、静岡県内の場所によっては自慢にもなんにもならない家なのである。
少なくとも建物の設計を依頼するのなら、
『静岡県建築構造設計指針』と『静岡県地震対策地質条件図』を備えている
本当に構造に配慮した設計をしてくれる設計事務所に依頼されることをオススメします。