昨年10月の三協立山アルミ製につづいて
トステム製のアルミ・樹脂複合サッシ“シンフォニー引き窓”の
防火戸仕様が国交大臣認定に違反していることが明るみになった。
トステム
社団法人 カーテンウォール・防火開口部協会が認定を取得している
防火設備(防火戸)に関する国土交通省からの公表案件について
http://www.tostem.co.jp/oshirase/20110128/
図にあるように、8~12分で燃え抜けガラスが落下して不合格が明らかになった。
防火戸認定には20分の耐火性能・ガラスが落下しない事が必須なんです。
だいたいアルミは熱伝導率が非常に高く溶解温度が低い金属です。
それで防火戸なんかできるのだろうか?
防火戸の試験では、複数のロケットの噴射口みたいなバーナーから、
1200度の炎をサッシに吹き付けられます。
ものすごい火力で20分間耐えなければ合格できないからハードルが高いはずです。
ところが大手サッシメーカーは試験場では試験しないそうです。
社団法人カーテンウォール・防火開口部協会に入会できれば、
簡単にいうと申請して書類審査のみで防火戸の製造・販売ができるというカラクリがあるらしい。
社団法人○○とつくからには、裏では国土交通省ともグルに違いない。
一種正会員 三協立山アルミ、トステム、新日軽、YKK-AP・・・全6社
またしても建築業界だけでなく大手だからと信用ならないことが明白になった。
偽装の背景には、樹脂(PVC)サッシでも以前偽装が発覚しており、
建築の省エネ(エコポイント)の必要性から樹脂サッシに代わる
断熱サッシへの期待があったものと思われます。
しかし、省エネ性と防火性の両立が難しいことを露呈してしまいました。
割高な複合サッシを採用しながら欺かれ建築基準法違反の住宅を造らされてしまった建築主はやりきれないと思います。
トステム1万棟、三協立山7000棟
サッシ枠を樹脂層のないアルミ枠に交換するには内外装の補修が必要になるので現実的ではありません。
現実的には、省エネ性は残しておきたいところですから、
外部に防火シャッターを追加するしかありません。
当然メーカー負担であるはずだけどあまりオススメできません。
・・・というのは、
防火戸というのは、イザ!火事!という時に、
隣家からの延焼を防ぐとともに、隣家への延焼を防ぐものです。
いったい誰が火事だからといってシャッターをあわてて閉めるのでしょうか?
もともと防火シャッターで対応するように設計しなかった住宅にお住まいの方が、
毎晩シヤッターを閉めて就寝するとは思えません。
ちょっとでも外出する際にも、いちいちシヤッターを閉じるのでしょうか?
エライ迷惑な話しですね。