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千葉県旭市の九十九里浜に面する九十九里ビーチライン(国道30号線)付近の住宅です。
震度5強。
浸水痕から2m程度の津波が押し寄せたところです。
写真を見れば一目瞭然!
隣接する左側の住宅はガラスや壁が壊れ、屋内が砂と瓦礫だらけです。
海側には耐震的にも不利な玄関や部屋の開口部が広く占めている住宅です。
地震の揺れには耐えたものの、津波には敵わない構造の典型的住宅と思います。
右側の
築6年目の2階建ての木造戸建て住宅はほとんど無傷でした。
床が浸水してガラスの一部に小さなひび割れが入った程度で済んだそうです。
津波による建物被害で多いのは、流れてくる瓦礫などが建物にぶつかってガラスや外壁などが壊れるケースだ。
この住宅の周りにも、壊れた住宅の建材や小型ボートなどが流れてきたが、手前のコンクリート塀とバルコニーを支える袖壁にせき止められて、外壁への直撃を免れたようです。
さらに開口部は複層ガラスだったのでガラスのひび割れ程度の損傷だったので、海水の侵入も減らせたといいます。
もっと万全を期すならば、津波の来襲前に窓シャッターや雨戸を閉め切れば助かった住宅がもっと多かったかもしれません。
隣家からの延焼と同じで、開口部が破られると木造どころか、鉄骨・鉄筋といえども脆いことが明白と思います。
ローコスト化のために省かれることが多くなってきましたが、建物の安全を配慮する建築士としては窓シャッターや雨戸をオススメしています。
5m、10mの津波だったら跡形もなくはずで津波が2m程度でだった幸運もあるかと思いますが、海岸付近に建築をする場合の参考になるかと思います。
5mを超えるような大津波に襲われると、守る手立てがないようです・・・
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