“仮設住宅”と“被災者生活再建支援法”

“仮設住宅”と“被災者生活再建支援法”
未曾有の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)で、ほとんどの住宅が波にのまれるなどして全半壊というより流出した。

被災地が求めている仮設住宅は、岩手、宮城、福島3県で合計3万2800戸。

(直近の報道では、阪神淡路大震災を上まわる5万戸超とも。)

厚生労働省の見込みは1戸当たり約450万円。

別の記事では、設置に300万円、撤去に100万円。

3万戸や5万戸分ともなれば途方もない大金です。



何処に仮設住宅を作るのか?

空撮写真・映像を見る限り、山から海辺に広がる元の市街地は標高も低く被害者感情からも適地ではない。

近くに適地があるかといえば、山しか見当たらない。

また、平野部の相馬市や仙台市若林区などは地盤沈下を起こし海水が引ききらない。

少なくとも海岸堤防の復旧と排水作業が完了するまでの長期に渡って無理と思われる。

どちらも高台が望ましいが、付近にちょうど良い広さの高台なんて見当たらない・・・



私案であるが、

この際、自然保護なんて論議は棚に上げて超法規的措置をもって、山を削り谷あいの元の市街地を埋めるしかあるまい。

山を削れば平地が出来るし、その土砂で埋めれば高台が出来る。

「日本一の防潮堤」「万里の長城」と呼ばれた高さ10mもの防潮堤も一瞬にしてのみ込まれたのだ。

元の市街地を標高15m以上に嵩上げしてしまえば400年に一度の大津波でも心配あるまい。

平野部の相馬市や仙台市若林区なども、何処かの山を切り崩して嵩上げしないことには安心して住めまい。



・・・となると、

現状、仮設住宅を造れる場所は限られるので、短期間に仮設住宅に移れる世帯数は限られる。

宮城県知事も、仮設住宅完成には1年以上かかるから一時的に集団で県外移住(疎開)を呼びかけているのも頷けます。

県外移住ともなれば“仮設住宅”の建設費用は不要となる。

今は、復興に向けた防潮堤や元の市街地の嵩上げ工事、インフラ整備を待つしかあるまい。

元々平らな土地が少ないところに、平屋建ても仮設住宅をポコポコ建ててしまったら、復興する場所がふさがれてしまう。

ここは避難場所や近隣や県外の避難住宅に移って、復興住宅を建てられる時期まで待つしかないだろう。



復興する土地が整備されたら各自住宅再建を行うことになります。

との時必要となるのがお金です。

仕事先も壊滅してしまっているなかで困難を伴うと思いますが、阪神大震災を受けて成立した“被災者生活再建支援法”があって、全半壊した世帯に最高300万円が支給されることになっています。

でも、300万円で家屋や家財などを再建するには誰が見ても足りなさ過ぎるので、今政府では支給額の上積みを検討しているようです。

現下の財政状況では上積みして500万円?

これでも住宅再建には満足でできる額ではないと思います。

そこで、仮設住宅費用として見込んだ450万円も上乗せしてあげて、

“1000万円”というのはどうでしょう!(仮設住宅に入らなかった世帯のみ)


仮設住宅のために450万円というのは、どう考えてももったいないものです。

これだけ大量の戸数ともなれば、仮設業者も再レンタルすることもないでしょうから廃棄処分されるであろうし・・・

1000万円あれば、雪国寒冷地仕様であろうとも贅沢をしなければ建築費の半分にはなる額だし、年寄り2人世帯のように平屋でこじんまりとだったら十分賄えると思うんだけど。。。

政治家のみなさん!

もし読んでいただいているなら、

どうせ直ぐに着工できなく無駄になる仮設住宅に予算を組むよりも、被災地の住宅再建に役立つお金の使い方のほうが良いのではと思います。


それともう1点。

復興途上に消費税率が上がるようなことがあると、復興に水を差すことになります。

例えば2000万円の住宅を新築して現在100万円の消費税が、200万、300円にもなると誰も住宅再建できなくなってしまいます。

その際には是非とも、諸外国では当然の住宅には非課税や軽減税率とセットでお願いします。


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