建物自体の揺れを防ぐことができる“免震”構造。
すごくイイ技術のように思いますが…
昔から設計事務所という仕事柄、そうしたメーカーが自社の技術を売り込みにやってきます。
メカニズムのわかる縮小模型を触っていると良さそうに見えるのだけれど、
「横揺れに対して良いことは分かるけど、縦揺れは?」と尋ねると凍りつきます。
今でもあるのか?お皿の上に転がるボールの上に乗るようなタイプだと、跳び跳ねて外れてはしまいはしないかと…
そうです。
免震構造の住宅は横揺れに対して強いという特徴がありますが、反対に縦揺れにはあまり効果がないというデメリットがあります。
都市直下型の地震の多くは縦揺れだと云われてますね。
横揺れに対しては非常にメリットを感じていますが、費用対効果の面で縦揺れには効果がないというのではあまりにも…
効果が無かったら費用返してくれるならイイんですが。
資金に余裕があればやって検討してもイイんじゃないかな?
因みに、先の東日本大震災では宮城の12階建てホテルで免震の鉛ダンパーに亀裂が入ったそうです。
館内の備品に転倒も落下もなく外観の損傷などもなかったにもかかわらず、ライフラインの復旧にもかかわらず営業再開はできませんでした。
鉛ダンパーの交換作業がすべて終わったのは本震から3カ月後だったそうで、大地震の洗礼を受けてない新しい技術を受け入れることは難しいことかねしれません。
今、いちばん興味があるのが「エアー断震」。
建物を空気の力で25ミリ浮かせるというのだけど、25ミリ以上の上下動をともなう縦揺れがきたらどうなるのだろうか?
これも大地震の洗礼を受けてみないと自信を持ってオススメできませんかねぇ?