東北関東大震災により、構造用合板会社の被害と仮設住宅等復興手当ての構造用合板の需要により、震災後構造用合板が即市場から消え、住宅会社は材料不足に陥り困り果てている。
タマホームでは、今期30店舗以上営業店舗を増加させ、前年同月比をオールクリアー、1万棟の大台に再度乗っかかる受注と売上を予定していた。
これまで、それほど好調に受注してきたが、震災による影響を受け、市場や建材商社から瞬く間に構造用合板が消え、入手難から棟上されている建物以外はストップさせているという。
同社によると、受注はこれまで好調に推移してきたが、建築工事は、受注しても構造用合板不足から直ぐ着工できる状況になく、如何ともし難いと述べている。
合板の入手がいつになるか今のところ見通しも立たず、建物を建てても途中までしかできない状況であり、完成に近い建築中の物件を最優先に取り組んでいる。
お客さんにも中途半端に建てても迷惑をかけることから状況を説明して、待ってもらっている。
営業は、お客さんに対して、建築資材の状況を説明しながら、これまでどおりの営業をしているとしている。
タマホームでは、構造合板の不足から着工に入れず、協力工場のプレカット工場も生産を休止している状態である。
一方、レオハウスは、同社の主力仕入先が、構造用合板をかなり在庫していたため、一部地域を除き支障はそれほど出ていないという。
しかし、仕入先の在庫もこのままでは足りなくなると通告を受けており、早く構造用合板が流通するように願うばかりだとし、これまでは国産品を使用していたが、今後は日本規格対応の輸入物も使うことになるかもしれないと述べている。
同社も受注が昨年度を大きく上回っていたが、こうした問題から震災後受注を抑制、今は通常に戻したとのことであった。
一日も早く、構造用合板が流通市場に出回るようになって欲しいものであるが、震災向けの仮設住宅は向こう3ヶ月かかるとされ、こうした仮設住宅メーカーも構造用合板の取得に苦労している。
そのため、被害にあっていない生産工場は、そうした工場への供給が優先され、落ち着くまでには、4ヶ月~半年はかかると思われる。
被害にあっていない生産工場の生産量は、緊急事態で大幅に増産体制下にあり、一部買占め等している建材屋や建材ブローカーは、市場が一変して緩むことも考えられ、宝どころか大損する可能性もある。
早期に市場放出を願うものである。
また、断熱材の供給不足もある。
マグや旭化成・ニチアス・カネカなどの関東や東北工場が被害を受けており、不足は深刻なものとなっている。